ドキュサインの電子署名に出てくるエンベロープって何？定義と使い方を解説！

エンベロープとは一般的には「封筒」を意味しますが、ドキュサインにおける「エンベロープ」はもっとも基本的で大事な単位になります。エンベロープの概要および構成は、契約・合意文書の管理や使用状況の把握、また他システムと連携する上で重要なポイントになります。

エンベロープの概要

ドキュサインの電子署名（製品名：Docusign eSignature）におけるエンベロープはいわゆる電子的な封筒のことで、この中には、合意が必要な文書やデータ、署名者などの情報が含まれます。実際に相手に封書を送る時を想像していただくとわかりやすいでしょう。封筒に必要な書類を入れて、宛先を書いて、切手を貼って送ります。場合によっては中に返信用封筒（に宛先と切手）を入れて、先方に返送してもらうかもしれません。

ドキュサインのエンベロープもこの物理的な郵便と同じような構成になります。具体的には、エンベロープには、合意が必要なドキュメント（電子文書）、受信者および受信の順番、署名捺印や情報を入力してもらうためのフィールドを含みます。エンベロープ単位で合意のやりとりが管理され、このエンベロープはすべての署名者が合意した場合、またはいずれかが合意しない場合に完結します。エンベロープが生成されてから完了するまでの一連のやりとりのログは自動で記録され、署名が完了すれば完了証明書が発行されます。

エンベロープの構成

Docusign eSignatureに含めることができるファイル形式はPDFに限りません。Microsoft WordやExcel、PowerPoint、画像ファイルなど様々な形式のファイルに対応しています。ファイルサイズは一つにつき25MBまでですが、一つのエンベロープに複数のファイルを含めることができ、比較的大きなサイズの文書も取り扱えます（詳細な制限についてはこちらを参照してください）。

受信者の情報は、名前とメールアドレスを含みます。受信者には署名以外の役割を設定することもできます。例えば署名はせずにカーボンコピー（CC）を受け取ったり、確認のみを求めるなどです。同席する署名者を設定すれば対面署名を行うこともできます。そのほかに、受信者がエンベロープの宛先を指定したり修正できるマネージャー受信者の設定もあります。

また、署名の順番を指定することも可能です。署名順は番号で指定することができ、若い順から順に送信されます。番号が同じ場合は、同じ番号のすべての署名者が署名すると次の署名者に進みます。また、署名グループを設定している場合は、グループ内の任意のメンバーがが署名すれば完了です。条件付きルーティングで、署名者が入力した情報に基づき署名者を分岐することも可能です。

ドキュメント上には署名者が署名捺印および情報を入力するためのフィールドを配置できます。フィールドはドキュメント上に位置情報とデータを持ちます。フィードには、署名、印鑑のほかに、テキストフィールド、ラジオボタン、チェックボックス、ドロップダウンリストなどがあります。各フィールドはフォントの種類やサイズの指定も可能で、ツールヒントや入力チェックも設定できます。

高度な使い方として、入力フィールドを同じ名前のフィールドに複製したり、条件による表示/非表示も可能です。添付ファイルフィールドを使えば、書類を添付したり、モバイル端末から身分証明書の写真をアップロードできます。フィールドのデータは、一括送信機能を使えばCSVから読み込み可能で、同様にCSVファイルでデータのダウンロードも可能です。さらにエンベロープ中のドキュメントについては、フィールドに署名者が割り当てられていないドキュメントの表示を制限する機能もあります。

エンベロープの管理

エンベロープは送信時に、送信数がカウントされます。送信のキャンセルは残念ながらできません。ただし、ドキュメントは、署名者による署名が完了していなければ差し替えが可能です。署名が完了していない限り署名者を追記したり、修正もできます。（参考：Docusignのエンベロープの修正機能についてのFAQ）

エンベロープにはステータス情報が含まれるので、エンベロープのステータスに基づいてフィルタリング・検索が可能です。また、レポート機能を使ってエンベロープの一覧を確認することもできます。完了したエンベロープはBoxやSharePointなどの外部システムに保存したり、Docusign Retrieveと呼ばれるソフトウェアを使って一括ダウンロードもできます。

エンベロープの送信者およびエンベロープに含まれる署名者はエンベロープの参照権も持ちます。エンベロープには所有権という概念があり、所有権は送信者が持ちます。所有権があると参照だけでなく、完了前のエンベロープの修正も可能です。この所有権があれば、同じDocusign eSignatureアカウント内の別のユーザーに転送することができます。この転送は手動または自動でできますので、適任者にエンベロープを引き渡せます。

また共有エンベロープ機能により、自身が所有しているエンベロープを組織内で共有できます。この機能は、担当者の不在時に、エンベロープの進捗状況を確認したり、必要に応じてリマインダーを送ったり修正を行えます。

なお、本記事で紹介している機能については、プランによって利用制限がある場合があります。詳しくは、弊社営業担当までお電話（03-4588-5476）またはメールにてお問い合わせください。

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