Salesforce Agentforce × Docusign IAMで実現する契約管理の新しい形

Agentforceとは？SalesforceのAI営業支援エージェント

AgentforceはSalesforceが提供する各サービス上で自律的に業務をサポートしてくれるAIエージェントであり、それを支えるプラットフォームです。特殊なプロンプトを必要とせず、アプリケーション上から自然言語で質問や相談するだけで、CRM上のデータを横断的に検索・活用・アクションまでできるのが大きな特長です。

Salesforceへの投資を最大化するDocusignの新機能

DocusignはこのAgentforceと連携し、その投資効果をさらに高めるため、Docusignはインテリジェント契約管理プラットフォーム「Docusign IAM」とSalesforceの連携を大幅に強化する、新たな機能「Docusign for Agentforce」提供を開始します。

今回発表された「Docusign for Agentforce」や「Docusign Maestro」の新しい拡張機能は、Salesforceを中心に展開される日々の業務プロセスを、よりスマートでスピーディーなものへと進化させます。

これらは単なるシステム連携にとどまりません。社内に点在するさまざまなアプリケーションやシステムを結びつけ、一つの強力なエコシステムとして機能させることができます。その結果、部門ごとに分断されがちな情報やプロセスの壁を取り払い、日々の業務で生じる“ちょっとした摩擦”を解消。チーム全体が無理なく生産性を高められる環境を実現します。 さらに、変化の激しいビジネス環境においても、Docusignのプラットフォームは高い柔軟性と拡張性を備えているため、新しいテクノロジーやビジネスニーズにも素早く対応可能です。企業の成長を足元からしっかりと支え、次のステージへ導く力になります。

Salesforce Extension Appでノーコードの契約自動化を実現

「CRMからのデータ転記に時間がかかる」「契約プロセスが属人化している」、これまでの契約管理は、手作業によるデータ入力やシステムの柔軟性の低さにより、多くの課題を抱えていないでしょうか。

今回ご紹介する「Docusign Maestro」用の新しい拡張機能「Salesforce Extension App」により、Salesforceと契約プロセスをシームレスに連携させ、コードを一行も書くことなく、作成から管理まで一気通貫の契約自動化を実現できます。

具体的にイメージしていただくために、銀行業界のお客様体験を例にご紹介します。

例えば新規口座開設のケース。 従来であれば、お客様はWebサイトの申込フォームに入力した後、別途書類を郵送したり、窓口で追加の記入を求められることもありました。その過程で記入内容に不備が見つかれば、再提出や確認のために日数がかかり、お客様体験は大きく損なわれていました。

「Salesforce Extension App」を活用すると、申込フォームで入力された情報がリアルタイムにSalesforceへ連携され、そのデータを基に必要書類が自動生成されます。本人確認から電子署名までが一気通貫で処理されるため、お客様は申込みから口座開設完了までをオンラインでスムーズに進められます。銀行側も入力内容の転記や確認作業にかかる手間を大幅に削減でき、審査や承認プロセスに集中できます。

同じ仕組みはローン申請にも応用できます。申請情報が自動的に顧客レコードへ反映され、ローン契約書も即時に生成・署名依頼まで完結。これにより、従来は数日〜数週間かかっていたプロセスを、最短で即日対応できるようになります。

さらに、「Salesforce Extension App」は「DocuSign App Center」から数クリックで追加可能です。これにより、開発リソースを投じることなくMaestroワークフローにSalesforceとの連携ステップを組み込み、双方向のデータ同期や署名済みドキュメントの自動保存を実現できます。つまり、現場部門にはスムーズな顧客体験を、システム部門には導入・運用のしやすさを同時に提供する仕組みとなっています。

実際にどのようにMaestroが構成され、どんな画面で操作するか気になる方は、こちらの記事がおすすめです。画面キャプチャ付きで導入プロセスを詳しく解説しています。

[Maestroブログを見る]

ユーザー体験の改善だけでなく、システム担当者にとっても操作はシンプルです。

「Salesforce Extension App」のアプリを追加すると、Maestroに以下のステップが追加されMaestroワークフローにSalesforceオブジェクトからのデータ読み込み、書き込みおよび署名後のドキュメントの保存と言ったステップが追加可能となります。

またMaestroでは、Webフォームで入力された項目をキーとして活用し、わずか数クリックでSalesforceとのデータ連携を設定できます。例えば、申込フォームに入力された顧客IDを基に、Salesforceのレコードを自動的に呼び出し、契約書作成や署名後のデータ保存までを一貫して処理できます。こうした仕組みにより、人手による転記作業や入力漏れがなくなり、現場担当者は確認業務に追われることなく、契約業務を自動的に進められるようになります。

「Salesforce Extension App」では、双方向のデータ転送とファイル保管を可能にし、Salesforce利用者へ以下のようなメリットを提供します。

• セルフサービスで契約手続を開始: お客様はWebサイトに埋め込まれたフォームや共有URLから、簡単に契約手続きを開始できます。担当者による個別対応を待つ必要がありません。

• 入力の二度手間をなくす: Salesforceに登録済みの顧客データがそのまま契約書へ自動反映されるため、同じ情報を繰り返し入力する必要がありません。結果として、余分な工数を省き、入力ミスも防ぐことができます。

• リアルタイムで最新情報を同期: 契約書に入力された情報は常にSalesforceへ即時反映され、テンプレートや履歴も自動更新。プロセス全体が記録・追跡可能になります。

Salesforce AIエージェント「Agentforce」とのAI連携：Docusign for Agentforce

営業担当者がよく直面するのが、契約条件の確認や過去契約書の検索に膨大な時間を割かれてしまうことです。

「このお客様の支払い条件は？」 「似たような案件の契約はどこにある？」――そんな調査や作成作業に追われていては、本来注力すべき商談活動に時間を使えません。

この課題を解決するのが 「Docusign for Agentforce」 です。SalesforceのAIエージェントであるAgentforceとDocusignを連携させることで、営業担当者は必要な情報に瞬時にアクセスし、そのままSalesforce内で契約業務を完結できます。結果として、商談スピードも成約率も大きく向上します。

Docusign for Agentforceが提供する主な機能は以下の通りです。

• 過去の契約を元にAIが瞬時に回答: Agreement Q&Aを使用して、過去の契約書をAIが解析し、「支払い条件は？」「契約期間は？」といった質問に即座に回答します。

• ワンクリックで契約業務を開始: 本人確認、Webフォームからの情報収集、電子署名、更新管理などの契約に必要なワークフローをSalesforceから直接実行できます。

• 導入のしやすさ: ローコード／ノーコードで設定可能なため、専門知識がなくても短期間で導入でき、構築のためのコストも抑えることができます。

さらに、このメリットは営業部門にとどまりません。

「MSAの期限は？」 「特殊条件は？」といった問い合わせ対応に追われる法務部門にとっても、正確な契約データを営業自身が必要なタイミングで確認できるのは大きな価値です。結果として部門間の確認作業が減り、組織全体の効率が高まります。

Maestro、eSignature、Gen、CLM用のDocusign Agent Actionsを含む、「Docusign for Agentforce」の第一弾は近日リリース予定となります。

まとめ

今回ご紹介した新機能は、Salesforceを利用した契約業務を一段上のレベルへと引き上げます。繰り返し作業を自動化し、AIによるインサイトを活用することで、営業は商談活動に、法務は戦略的な契約判断に、ITは全社のDX推進に――それぞれ本来の価値ある業務に集中できるようになります。

「契約業務にまだ手作業や二度入力が残っている…」と感じているなら必見。

Deloitte × Docusignの調査でも、契約業務の非効率が収益遅延や工数増大につながっていることが明らかになっています。

IAM導入ガイドでは、こうした課題をどう解決できるのか、事例やベストプラクティスをわかりやすくまとめています。ぜひ、ご覧ください。

DocusignとSalesforceの連携がもたらす、次世代の営業プロセスにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ弊社営業担当までお気軽にお問い合わせください。貴社の状況に合わせた活用方法をご提案させていただきます。 貴社の課題に合わせた活用方法や導入シナリオについては、ぜひ営業担当までご相談ください。 営業担当への無料お問い合わせ