なぜ三菱UFJ銀行はドキュサインを採用したのか②
シリーズでお届けする三菱UFJ銀行様のドキュサイン導入事例。今回は、埋め込み署名を実施するために、どのように同行の電子署名サービス「Biz SIGN(ビズサイン)」内でのワークフローを修正したのか深堀りしていきます。
本連載ブログでは、三菱UFJ銀行様が提供を開始した企業向け融資契約の電子化を実現する電子署名サービス「Biz SIGN(ビズサイン)」において、「Docusign eSignature」が採用された経緯やユースケースの詳細をドキュサインの立場から紹介しています。
前回のブログでは、ドキュサインの電子署名サービス「Docusign eSignature」を他アプリケーションに組み込んで利用する際、ユーザー体験の向上に効果的な”埋め込み署名”について紹介しました。第2弾の今回は、署名者によって埋め込み署名が実施される前の「Biz SIGN」内でのワークフロー修正について深堀りしていきます。
▶︎なぜ三菱UFJ銀行はドキュサインを採用したのか①ポータル内で埋め込み署名を実現
「Biz SIGN」では、行員の方がお取引先に融資契約への電子署名を求める際、Docusign 上の下書き(ドラフト)状態のエンベロープ(融資契約書とワークフロー(ダミーデータを利用)の組み合わせ)を使用します。行内の関係者は作成された下書き状態のエンベロープの内容を確認し、その後、融資先のお取引先に Docusign eSignature を利用した埋め込み署名を依頼します。この一連の操作の流れの中で、融資契約書に埋め込み署名を実施する署名者(実際のお取引先の権限者)の情報を、ワークフローのダミーデータと置き換えるために、エンベロープの修正が必要となります。Docusign eSignature では、このエンベロープ修正機能を標準でサポートしていますが、「Biz SIGN」が利用している Docusign eSignature for Salesforce のカスタム開発用ツール「Apex Toolkit」では同機能を実装していないため、更なるカスタム化が必要でした。
注) Apex Toolkit は Docusign eSignature for Salesforce の標準連携機能でサポートしていない動作を実現するための開発者向けツールです。
今回のシステム要件である下書き状態のエンベロープ修正は、Apex Toolkit を活用しても実現できないため、直接 Docusign eSignature の Restful API を呼び出す Apex クラスを新たに作成することで対応しています。
このように、Docusign eSignature は豊富な API 呼び出しを標準で実装しており、API の情報や開発者キット(SDK)なども公開しています。開発者はこれらの情報を活用して、顧客のシステム要件にあわせたカスタム開発を容易に実装することが可能です。
前回のブログで紹介した通り、Docusign eSignature の API を利用してアプリケーション内に操作画面を組み込んだり、メニューボタンをクリックするだけで自動的に電子署名の依頼を送信するなど、さまざまなアクションを実行することができます。三菱UFJ銀行様の「Biz SIGN」と同様、アプリケーションと密に連携することで、電子文書のアップロードやワークフローを設定する送信者と電子文書への署名者、双方のユーザー体験を向上することができます。
現在ご利用いただいている、または今後導入予定のアプリケーションで電子契約や電子署名の実装を検討されている企業や組織・団体は多いかと思います。ドキュサインの柔軟な Restful API を利用することで、シームレスなワークフローを構築し、DX促進とともに、環境問題に直接貢献するペーパーレス化も実現できます。
弊社では今回ご紹介したユースケースをはじめ、事例やノウハウを数多く保有しています。詳細は、弊社営業担当までお電話(03-4588-5476)またはお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
▶︎なぜ三菱UFJ銀行はドキュサインを採用したのか③ 高いレベルのセキュリティを担保
Biz SIGN とは:
Biz SIGN は三菱UFJ銀行株式会社が提供する電子署名サービスで、オンライン上で一部*の契約・申込手続や、契約内容の確認、文書の保管・閲覧を行うことができます。電子化により、印紙代の負担が不要となり、保管等にかかるコストの削減にもつながります。また、高いセキュリティ性と厳格な認証で、お客様の大切な文書および付随するデータを保護します。本サービスの詳細はこちらをご覧ください。
*事業性の融資契約やそれに付随するお取引など。対象となる取引は順次拡大予定です。
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