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【対談動画】金融DXの「ラストワンマイル」。AI戦略の前提を崩す「ダークデータ」の壁と、契約情報資産化への道

Author Docusign Team
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金融業界において、AI活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)は経営の最重要課題です。しかし、多くの金融機関が「データはあるが活用できない」というジレンマに直面しています。その根本原因はどこにあるのか。 本記事では、金融情報システムの専門家である静岡大学名誉教授の遠藤正之氏をお招きし、ドキュサイン・ジャパンのカントリーマネージャー竹内賢佑と共に、金融DXを阻む「ダークデータ」の正体と、それを突破する新たな概念「IAM(インテリジェント契約管理)」について議論した対談動画の模様をダイジェストでお届けします。

    • 【対談ダイジェスト】金融DXの現在地と契約データの未来
    • 金融リーダーへのメッセージ

目次

ハイライト:本対談の議論のポイント

本動画では、金融機関が抱える構造的な課題と、次世代の契約管理がもたらす経営変革について、以下の3つの視点から深掘りしています。 1. 金融DXを阻む「ダークデータ」の正体 多くの金融機関で、契約書は紙や画像PDFとして保存されており、中身のデータが検索・活用できない「ダークデータ」化しています。竹内はこれを「企業内を流れる血液(データ)が凝固している状態」と表現。遠藤氏は、レガシーシステムや部門間のサイロ化が、このデータの分断を招いている現状を指摘します。 2. 電子署名から「IAM」への進化 単にハンコをデジタル化するだけの「点」のDXではなく、契約の作成・締結・保管・分析までをエンドツーエンドで管理する「IAM(インテリジェント契約管理)」の概念を提唱。契約業務をコストセンターから、収益を生み出すプロフィットセンターへ変革する道筋を語ります。 3. 「攻め」と「守り」の両立(アジリティとコンプライアンス) 厳格な本人確認(eKYC)や監査対応といった「守り」を固めつつ、AIによるリスク予見や審査スピード向上といった「攻め」をどう実現するか。日本の金融特有の要件に対応した具体的な解決策について議論します。

【対談ダイジェスト】金融DXの現在地と契約データの未来

※本セクションは対談内容を要約・抜粋したものです。

■ 金融DXにおける「失敗の本質」とダークデータ

竹内(ドキュサイン): 日本企業の45%が契約プロセスに非効率性を感じ、47%が契約遅延によるビジネス機会の損失リスクを抱えているというデータがあります。特に深刻なのは、契約データが「ダークデータ(活用できない状態)」になっている点です。契約書はビジネスの権利義務を定義する中核データですが、これが紙やPDFのままではAIに読み込ませることができず、戦略的な意思決定に使えません。 遠藤氏(静岡大学名誉教授): 金融機関特有の事情として、従来のビジネスを守りながら漸進的に進まなければならない宿命があります。既存システムの維持コストが重荷となり、DX投資への余力が限定的になるケースもあります。また、個人情報保護や組織間の規制により「サイロ化」が進み、データが部門を超えて活用されにくい構造的な課題も、デジタル化を阻む要因の一つです。

■ 「点」の電子化から「線」のマネジメント(IAM)へ

竹内: そこで我々が提唱しているのが「IAM(インテリジェント契約管理)」という新しいカテゴリです。これまでの電子署名はあくまで締結という「点」の効率化でした。IAMは、契約の準備から締結、そして締結後のデータ活用までを「線(ライフサイクル)」で捉え、AIでインテリジェント化します。これにより、契約業務は単なる事務作業から、リスクを予見し収益機会を発見する「戦略的業務」へと変わります。 なぜ「点」ではなく「線」でなければAIは機能しないのか? 動画では、その構造的な理由と、経営に与えるインパクトについて詳しく解説しています。 遠藤氏: 金融機関にとって「スピード(アジリティ)」と「コンプライアンス(守り)」の両立は永遠の課題です。オンラインレンディングのように、AI活用によって審査スピードを劇的に上げ、従来はコスト割れしていた少額融資をビジネスとして成立させるような「攻め」の事例も出てきています。契約データが構造化されれば、こうしたAIによるリスク予見や事業機会の創出がさらに加速するでしょう。

『守りの契約』から『攻めの経営資産』へ - データ主導の事業成長を加速するIAMという新常識ダウンロード

■ 日本の金融要件に即した「厳格な本人確認」

竹内: 日本市場、特に金融業界では厳格な本人確認(eKYC)が不可欠です。ドキュサインではLIQUID社と連携し、マイナンバーカードなどのICチップ読み取り(公的個人認証/JPKI)にも対応しました。これにより、コンプライアンスレベルを最高水準に引き上げつつ、ユーザーの離脱を防ぐスムーズな体験を提供できます。 日本の金融実務において、どこまで厳格化し、どこを効率化すべきか。動画では、遠藤先生と共に「現場が納得するDX」の落としどころについて議論しています。 遠藤氏: 監査の観点でも、デジタル化は有効です。検査が入った際に、紙の契約書を書庫まで探しに行く負担は現場にとって非常に大きい。すべての監査証跡がデジタルで一元管理され、即座に検索できる環境は、金融機関のリスク管理として極めて合理的だと言えます。

金融リーダーへのメッセージ

遠藤氏: 今後、金融サービスの高度化に伴い、場所や時間にとらわれない働き方や取引へのニーズはさらに高まります。その基盤となるのがデータのデジタル化です。契約DXを単なる効率化と捉えず、顧客体験(UX)の向上や、AI時代のデータ基盤整備として位置づけるべき時が来ています。 竹内: 契約業務には、経営を左右する巨大な課題と、かつてない成長のチャンスが眠っています。今こそ、契約を「単なる管理業務」から「経営戦略の中核」へと昇華させ、データ駆動型のアジャイルな経営を実現する絶好の機会です。

▼ [詳細記事] 金融DXを成功させるための「4つのステップ」とは?

本対談の内容をさらに掘り下げ、金融機関が具体的にどのように契約データの構造化を進め、AI戦略に組み込んでいくべきか。そのロードマップや、Embedded Banking(組込型金融)を見据えた展開についてまとめた詳細記事もぜひ併せてご覧ください。 [詳細記事:「金融DXの障壁を打破するための着眼点とロードマップ(仮)」を読む]

インテリジェント契約管理システム(IAM)導入ガイドダウンロードはこちら

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