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総務・人事のデジタル化を阻む課題と電子署名などを活用したDX推進施策

安達 智洋リード・コンテンツ・マネージャー
概要3分で読み終わります

今、業務のデジタル化が加速しています。しかし、総務・人事といった部門では、対人コミュニケーションが重視されることも多く、デジタル活用に向けた段取りがまとまらない企業は多いのではないでしょうか。今回は、総務・人事部門に焦点をあて、デジタルトランスフォーメーション(DX)の展望について考えてみましょう。

    • 総務・人事領域に固有のデジタル化の課題
    • 攻めの総務・人事への転換に向けて必要なこととは 

目次

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現在、業務効率化や生産性の向上、また企業が抱える課題を解決するための様々なITソリューションが生み出されています。他方、総務・人事といった部門では、一人一人の「人」、そして個々の組織の課題に地道に取り組む必要性が大きく、ITソリューションの活用に向けた段取りがまとまらない企業も多いのではないでしょうか。

総務・人事の仕事は、売上・利益をもたらす仕事に直接かかわることはあまりないでしょう。しかし、社長室や経営層との距離が近いことも多く、そこにムリ・ムラ・ムダがないかは、時に経営的な関心事となることも事実です。

総務・人事の業務には、従来からシステム化・デジタル化が行われている領域もあれば、ここ数年で新たなトレンドが生じたものまで様々です。代表的な業務領域を、デジタル化との親和性で整理するなら、次のようになります。

人事業務とデジタル化の親和性の表

今回は、そうした組織の土台を築く総務・人事部門におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の展望について考えてみましょう。

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総務・人事領域に固有のデジタル化の課題

総務・人事に限らず、あらゆる業務でDXを推進していくことは、現在、多くの企業で課題となっています。

しかし、いざDXにむけた施作を実施しようとすると、日々の業務に携わる総務・人事部門の実務担当者からはさまざまな声が挙がり、課題に直面するケースもあるでしょう。それは、総務・人事といった領域におけるデジタル化には、いくつか固有の課題もあるためです。

セキュリティの問題がデジタル化の阻害要因となる

総務・人事といった部門が扱う業務は通常、自社の従業員の個人情報にかかわるものが多くなりがちです。従業員の給与はもちろん、採用面接時に預かった履歴書・職務経歴書の内容、家族構成など、会社が管理すべき個人情報は通常、これらの部門に集約されています。

数多くの「秘密」を預かることは、総務・人事部門の仕事の大きな特徴です。それゆえ、たとえ作業の内容自体は単純なデータ入力などであっても、セキュリティ上の観点から安易に外部委託やアウトソーシングに出しづらく、また外部システムとの連携もしずらいという現状があります。

このような業務のガラパゴス化は、業務のやり方の非効率な点・ムダな点に気付きにくく、外部から指摘される機会を減らしていくことにもつながります。自社の社員から社員へと内々に業務を引き継ぐ方法では大きな非効率が見過ごされやすく、セキュリティの問題と共に、デジタル化を阻害する要因のひとつになっていると考えられます。

デジタル化で改善を進めるイメージが沸きにくい

これまで企業におけるIT技術・IT系人材を活用する場として最も典型的だったのは、社内システムの運用・保守管理といった領域でした。そしてその社内システムは、管理部門の一角を担い、強い管理体制づくりといった役割を果たすのが通常でした。

他方、総務・人事といった部門が扱う業務には、例えば従業員のキャリア面談や、社内向けの研修の企画といった対人コミュニケーションが重視されるものも多くあります。これらは経営的な目線で強い管理体制を築くというよりは、むしろ従業員一人一人に寄り添う姿勢が求められる仕事であるため、旧来のITシステムのイメージにとどまる限り、業務で役立てられるのは給与計算など限られたものであるといった認識に陥りがちです。

しかし、従来ITの活用がしにくかったこのような領域においても、人事情報データを一元管理して自社の従業員のスキルや能力を把握することで、戦略的に人材を配置したり、従業員ごとにカスタマイズされた教育プログラムを提供することができます、これは、近年注目を集めている「タレントマネジメント」と呼ばれる人事管理手法で、タレントマネジメントシステムを活用してビジネス上の課題解決に向けた変革を実現している企業も増えています。

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攻めの総務・人事への転換に向けて必要なこととは 

ではこうした課題を踏まえて、総務・人事部門が主体となってデジタル化を推進し、会社の成長にコミットしていくためには何が必要なのでしょうか。

総務・人事部門も、DXを担うという認識を持つ

オフィスで会議中の女性

一つは、社内の総務・人事といった部門と社内のシステム部門の連携を強めていくことが大切です。

そもそも総務・人事といった領域に限らず、業務のデジタル化という取り組みは、情報システム部やIT担当者だけで進められるものではありません。どのような事務作業であれ、まずは今まで手作業でやっていた作業内容を振り返り、整理していくことがスタート地点となるのが通常です。つまり、自社の業務知識が豊富で、かつ一つ一つの作業の意味や目的を熟知するキーパーソンの存在は、業務のデジタル化に不可欠となります。

総務・人事の仕事もデジタル化やシステム化の議論と無縁であると考えるのではなく、むしろ大きな構想であればあるほど重要な役割を担うことにもなります。たとえデジタル関係にあまり詳しくなくても、こうした話題を避けるのではなく、自身の豊富な業務知識・事例知識・法令等の制度の情報を積極的に提供していくことで、デジタル化の推進でもリーダーシップを発揮していくことができます。

デジタル化とともに会社の成長にコミットする

前述の通り、近年では総務・人事といった部門でも、IT技術やデータの意義は急速に変化しつつあります。     

タレントマネジメントのような新たな手法の登場により、むしろ人材の個性・多様性あふれる組織をデザインしていくことも、デジタル化の大きな目標とされるようになってきています。こうしたITソリューションを活用した手法の導入により、例えば従業員から総務・人事部門への問い合わせ回数を減少させたり、自社制度についての理解度や教育プログラムの受講率の向上といった定量的な成果指標に訴えることができれば、総務・人事部門主導での業務改善として、大きな実績となるでしょう。

もちろん給与計算・入社手続きといったような、従来からシステムの重要性が叫ばれていた領域においてもデジタル化は当然有用なアプローチです。

ドキュサインの総務・人事向けのソリューションは、入社・退職の手続きや給与計算、休暇申請等の書類をデジタル化し、業務効率を向上させることができます。また、すでにお使いの人事システムと容易に連携することができるので、いくつものシステムを使い分ける必要もありません。たとえば、Facebookの人事部はドキュサインの製品を活用して週40時間以上の時間を節約しており、また弊社ドキュサインでも電子署名で合理的な採用プロセスを実現しています。

多岐にわたる総務・人事部門の業務ですが、さまざまなITソリューションの登場により、今では多くの領域でデジタル化を進めることができるようになりました。自社に合ったソリューションを活用し、総務・人事担当者はもちろん、組織全体にとって有益な方法でDXを推進してみてはいかがでしょうか。

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安達 智洋リード・コンテンツ・マネージャー
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