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「SaaS」とは?その意味やメリット・デメリットをわかりやすく解説

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【2分でわかるSaaSのキホン】近年、クラウドの進化に伴って、SaaSを利用する企業が増えています。本記事では、「SaaS」の読み方や意味、種類などの基礎知識から今後の展望まで、今さら聞けないSaaSのキホンを分かりやすく解説します。

目次

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近年、急速な勢いで普及が進む「SaaS」。業務の中で日常的に利用している方も多いのではないでしょうか。SaaSは、昨今のビジネスシーンにおいて欠かせないサービスとなりつつあります。そこで本記事では、SaaSの意味や種類、利用するメリット・デメリットを紹介し、さらにサービスを選定する際のポイントについて解説します。

SaaSとは?基礎知識を解説

SaaSとは、Software as a Serviceの略称で「サース」または「サーズ」と呼びます。従来、ソフトウェアは、ユーザーがPCでソフトウェアをインストールして利用するパッケージ製品(既製品のソフトウェア)が主流でした。一方で、SaaSは、サービスを提供するプロバイダー側のサーバーでソフトウェアを稼働し、それをユーザーがインターネット経由でアクセスして利用するサービス、いわゆる「クラウドコンピューティング(クラウド)」のことです。

近年、SaaSは多くの企業がサービス提供者として参入しており、パッケージ製品に代わって、市場を大きく伸ばしています(※1)。

クラウドサービスの利用内訳

引用:総務省「通信利用動向調査」クラウドサービスの利用内訳

一部の調査によると、2020年には国内市場が1兆円規模に達しており、今後も拡大は続くと予測されています(※2)。また、別の調査では、2021年の日本企業におけるSaaS利用率は39%と、前年から8ポイント増を記録しています(※3)。

こうしたSaaSの市場拡大の背景には、「クラウド・バイ・デフォルト原則」が大きく関わっています。

クラウド・バイ・デフォルト原則とは、2018年6月に政府が発表した、政府情報システムの構築に関する指針のことです。ここで政府は、各府省が政府情報システムを構築する際には、クラウドサービスの利用を第一候補として考える方針を示しました(※4)。

これにより、クラウドを優先的に利用する「クラウドファースト」という考え方が広まり、クラウド移行のファーストステップとしてSaaSが広く活用されるようになりました。

クラウド・バイ・デフォルト原則に基づく利用検討プロセス

引用:政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針

垂直?水平?SaaSの種類は2つ

それでは、SaaSにはどのような種類があるのでしょうか。SaaSは、大きく「Vertical(バーティカル)SaaS」と「Horizontal(ホリゾンタル)SaaS」の2つの種類に分けることができます。以下、それぞれの特徴を解説します。

Vertical(バーティカル)SaaS

「Vertical=垂直」が意味するように、各業界の課題を垂直に掘り下げ、それぞれに特化した機能や目的を持つSaaSです。業界特化型SaaSとも呼ばれています。

業界特化型のため、提供の対象が限定的なサービスですが、近年、労働力不足の解消などを目的に、小売、飲食、製造などのほか、医療、福祉、保育などの業界にも普及しつつあり、今後の市場拡大が期待されています。

Horizontal(ホリゾンタル)SaaS

「Horizontal=水平」が意味するように、さまざまな業界の企業が、水平的に利用できる機能が備わったSaaSのことです。具体的には、ビジネスチャットやオンラインストレージサービス、勤怠管理、経費精算、CRM(顧客関係管理)、SFA(営業支援システム)などのサービスがHorizontal SaaSに分類されます。

SaaSを利用するメリット・デメリットとは?

近年、普及が進み、さまざまなサービスが展開され、今回も市場拡大が見込まれるSaaSですが、それを利用するメリット・デメリットは何なのでしょうか。

SaaSを利用するメリット

メリット①簡単に導入できる

SaaSは、クラウドサービスであるため、ソフトウェアをインストールしたり環境を設定する必要はありません。そのため、登録をすればすぐ利用できるため、企業にとっては簡単かつ迅速に導入・利用開始できます。また、ベンダー側でバージョンアップを行うので、システム運用の負担を軽減できるというメリットもあります。

メリット②無駄なコストの削減

多くのSaaSはサブスクリプションや従量課金制でサービスが提供されているため、人員や事業の規模の変動に応じて契約プランのスケールアップ・ダウンが可能です。そのため、予算の最適化が行いやすく、無駄なコストの削減が可能です。

メリット③最新のソフトウェアを利用できる

ソフトウェアのアップデートや、セキュリティの更新、機能拡張などは、ベンダー側で行われるため、ユーザー側は、常に最新のソフトウェアを利用できます。アップデートにかかる手間も削減できるため、業務負荷軽減の役割も果たします。また、多くのベンダーはシステム開発において専門的かつ高度な技術を持っているので、高い技術を低コストで利用できるというメリットもあります。

メリット④どの端末からも利用可能

1台のPCにインストールしたソフトウェアは、そのPCでしか使うことができません。しかしSaaSの場合、クラウド上にデータが保存されるため、どの端末からでも利用することができます。また、万が一デバイスが故障したとしても、データはクラウド上に保存されるため、データの保護が可能です。

SaaSを利用するデメリット

デメリット①ネットワーク障害時に利用できない

インターネットを経由してクラウド上のソフトウェアを利用しているので、メンテナンス時やサービス提供側でやシステム障害があった場合、ユーザーは利用することができなくなります。そのため、サービスを選定する際は、クラウドサービスを提供するベンダーの冗長性や可用性を確認しておくとよいでしょう。

デメリット②セキュリティ上の懸念

インターネットを介して利用するサービスであるため、利用する際には情報漏えいなどのセキュリティ対策が必要になります。EDR製品を実装するなど、エンドポイント対策を行えば、より強固なセキュリティが実現します。

なお、『kyozon』ではSaaSやITサービスの比較・検索、デジタルトレンドの最新情報を発信しています。あわせてご覧ください。

今やSaaSは必要不可欠!サービスを選定するポイントとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが進む昨今、低コストで必要な機能を利用できるSaaSは、いまやビジネスには欠かせないサービスです。

先に挙げた調査の結果が示すように、今後もSaaSの利用範囲はさらに広がっていくでしょう。

現在、SaaSを利用していない企業も、今後、導入を検討する機会があるかもしれません。そうした際には、クラウドサービスのデメリットを解消するためにも、可用性やサービスの信頼性、セキュリティ対策などをしっかりと考慮して、選定することが重要なポイントになると言えるでしょう。

後編『こんなにあるSaaSサービス!その種類や機能を一挙紹介』では、医療から不動産、水産業など業界に特化したものから、人事、経理、法務、マーケティングなど、社内業務のあらゆる場面で活用できるSaaSサービスまで、具体的なSaaSの種類や機能を紹介します。

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参考:

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