主な内容に移動
導入事例
Hero Image Docusign IAMで法務業務をスピードアップ──Mark T. Hurt法律事務所が実現した次世代の案件対応
法律サービス

Docusign IAMで法務業務をスピードアップ──Mark T. Hurt法律事務所が実現した次世代の案件対応

アメリカ合衆国バージニア州アビングドンを拠点とする The Law Offices of Mark T. Hurt は、全米で20名以上の弁護士とスタッフを擁し、個人および法人向けに幅広い法的サービスを提供しています。 その業務範囲は、交通違反や人身事故案件から、医療過誤、労働問題、社会保障請求まで多岐にわたります。

同事務所が直面していた最大の課題は、新規リードの対応から案件化までのプロセスが煩雑で、手作業が多かったことでした。 新しい依頼が来るたびに、スタッフは電話やメールで情報を聞き取り、複数のフォームや文書を使って転記作業を行っていました。 その結果、重複入力・書類紛失・フォロー漏れなどが頻発。対応スピードの低下は、依頼機会の喪失や顧客満足度の低下にもつながっていました。

「複数のツールで案件受付やルーティング、進捗管理を行っていたため、すべてを効率的に扱うのが難しくなっていました」とシステム管理者のMichael Miles氏は振り返ります。加えて、各弁護士への案件アサインや進行状況の共有にも手間がかかっており、業務全体を俯瞰できるダッシュボードや自動化プロセスが存在しなかったことも、経営課題のひとつでした。このように、リードから案件化までの流れが断片的で統一性を欠いていたため、同事務所は 「より効率的でエラーの少ない、デジタルベースの業務基盤」 を求めていました。

Salesforce基盤のLitifyとDocusign IAMの連携で、案件化プロセスを自動化

The Law Offices of Mark T. Hurt のデジタルトランスフォーメーションは、Salesforce上に構築された法務業務プラットフォーム「Litify」 の導入から始まりました。 「すべての業務アプリケーションをひとつのプラットフォーム上に統合し、紙業務や複数ブラウザでの管理をなくして、スムーズな業務ラインを実現したかったのです」と、主任スタッフである Thomas Hurt 氏は語ります。

この統合により、リード情報や契約データが各システム間でシームレスに流れるようになり、スタッフは Litify から直接リード管理や文書送付を実行できるようになりました。さらに、Docusign IAM(Intelligent Agreement Management)プラットフォームとLitifyを統合したことで、新規リードのスクリーニングプロセスを自動化し、スタッフはより見込みの高い案件に集中できるようになりました。

また、Docusign Maestroのワークフローを活用することで、リードを案件化するために必要なすべてのステップをノーコードのドラッグ&ドロップ操作で自動設計。複雑な 案件受付〜契約〜管理プロセスをひとつの流れで可視化・制御できるようになりました。

特に、個人損害賠償のような案件数が多い業務分野では、Maestroがリードのルーティングや書類生成、進捗トラッキングを自動化。今後同事務所が参入を予定している 大規模不法行為訴訟分野でも、多数の申請者や関連書類を効率的に扱うスケーラブルなワークフローが不可欠になるため、この自動化は事業成長に直結する基盤となっています。

「私たちは新しい案件を積極的に開拓したいと考えています。特に大規模不法行為訴訟に参入する今、適切なツールがその成長を支える鍵になります。」とMiles氏は説明します。

動的なWebフォームでリード獲得を変革

同事務所では、これまでも有料広告や地元向け広告などのデジタルマーケティングに多額を投資してきました。しかし、広告から得られたリードをトラッキングし、確実にフォローアップするのは容易ではありませんでした。Docusign IAM の導入により、広告を通じて得た問い合わせを即時にリードへ転換し、即座にアクションを取れる体制 が整いました。 広告をクリックした見込み顧客は、Docusign Web Formに誘導され、入力された情報が自動的に Litify に連携されます。

このフォームは動的に変化し、顧客の回答内容に応じて次の質問が自動生成される仕組みです。たとえば労災案件の受付フォームで、顧客が「炭鉱で働いていた」と回答すると、自動的に「塵肺請求に関する追加質問」が表示されます。

「わずかな情報でも、追加の請求可能性を特定する手がかりになります。」とHurt氏は言い添えます。

さらに、AIを活用したリード判定により、見込みの高い案件は優先対応、低単価案件は自動処理へ振り分け。限られた人的リソースを最適配分することで、対応スピードとROIの双方を向上させています。

「AIはその点で役立っています」とMiles氏は証言します。AIを活用してリードから寄せられた情報を分析することで、依頼人候補を追求すべきかどうかや追跡する方法を示すキーワードを特定できます。Docusignは、契約プロセスのあらゆる段階において、安全で強力なAIをシームレスに統合しています。詳細は Trust Centerにてご確認ください。

Docusign Navigatorで眠っていたデータ資産を掘り起こす

テクノロジーに関して、同事務所は業界の先駆けとなっています。Thomas Hurt氏は次のように語ります。「競合事務所のほとんどはなお紙のファイルを使用しており、AIなどの最先端技術を利用することで、大きくリードすることができます。」同事務所は現在は、Docusign IAM導入の初期段階にありますが、すでに明確な可能性を見出しています。たとえば、AI搭載型リポジトリのDocusign Navigatorを利用すると、マーケティング戦略の向上と広告費の最適化に役立つ貴重なインサイトを引き出すことができます。

「データこそ、私たちの原動力です。Docusign IAMから得られる膨大な情報をもとに、有望な依頼人の特徴を読み解き、次のチャンスをつかむことができます。」

Thomas Hurt主任スタッフ, The Law Offices of Mark T. Hurt

Docusign Navigatorは、完成した契約書や合意文書を一元的に管理し、AIの力でそれらの“静的な文書”を構造化データとして整理・可視化します。これにより同事務所は、訴訟の傾向や依頼人の特性をより深く分析し、戦略的な意思決定に活かすことが可能になりました。

この点についてHurt氏は次のように語ります。「データは私にとって欠かせない資産です。Docusign IAMを通じて得られる情報は非常に豊富で、 特定のパターンや特徴から、有望な依頼人を見つけ出す手がかりを得ることができます。」