主な内容に移動
Blog
ホーム

2022年5月、不動産取引の電子契約がいよいよ本格化

概要3分で読み終わります

デジタル改革関連法の成立により、2022年5月から不動産取引の完全オンライン化が実現します。具体的には、これまで記名押印や書面交付が求められていた重要事項説明書、不動産売買契約書や賃貸借契約書などの不動産関連の契約書を電子ファイルなどで交付、つまり電子署名サービスを利用した電子契約が可能になります。

目次

A modern building covered in plants

2021年、デジタル改革関連法の成立に伴い、宅地建物取引業法をはじめとする48の法律で書面や押印に関する法改正が行われました。この改正により、2022年5月18日(水)からは不動産取引の完全オンライン化が可能となります(※1)。

従来、さまざまな規制からオンライン化に歯止めがかかっていた不動産業界ですが、この改正を皮切りにDXの波がより一層高まることが予想されます。そこで本記事では、改正の背景や改正法の内容、不動産関係書類における電子契約について紹介し、不動産取引が今後どのように変わるのかを考察していきます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

デジタル改革関連法の成立で期待される不動産業界のさらなるDX

2022年5月からはじまる不動産取引の完全オンライン化。その発端は、2021年に成立したデジタル改革関連法にあります。デジタル改革関連法は、デジタル庁の設立を定めた「デジタル庁設置法」など6つの法律から構成されます。社会全体におけるデジタル化の促進や社会課題解決に向けたデータ活用の実現などを目的に制定されました(※2)。

デジタル改革関連法には、マイナンバーカードの利便性向上や行政手続きのデジタル化などさまざまなトピックが含まれていますが、「押印・書面手続の見直し」もその1つです。デジタル改革関連法のうちの「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」(以下、デジタル社会形成整備法)では、書面交付や押印を義務付けていた手続きを見直すため、48の法律が改正されています。このなかには、宅地建物取引業法や借地借家法など、不動産取引に関する法律が数多く含まれています。

日本では、これまでも不動産取引時の重要事項説明をオンラインで実施する「IT重説」の社会実験に取り組むなど、不動産取引のオンライン化を推進してきましたが、法的な規制から完全なオンライン化は実現できずにいました。しかし、デジタル改革関連法の成立により、不動産取引における書面交付や押印の義務が廃止され、すべての手続きをオンラインで実施できるようになります。

おすすめサイト:不動産テックラボ | 国内最大級の不動産テック情報メディア

2022年5月より、35条書面、37条書面の電子化が可能に

では、具体的に今回の改正で不動産取引はどのように変わるのでしょうか。2022年5月18日以降、いくつかの手続きにおける書面交付・押印の義務が見直されますが、なかでも重要なのが「35条書面」と「37条書面」における改正です。

不動産取引時の重要事項説明の際に買主(又は借主)に交付される35条書面は、従来、宅地建物取引士が記名押印し、書面で交付しなければなりませんでした。しかし、今回の改正法の施行後は、「電磁的記録の利用・提供」が認められ、買主(又は借主)の同意が得られれば、電子ファイルなどでの交付、つまり電子契約が可能になります。

また、同様に電子化が可能になるのが、「37条書面」です。37条書面とは、不動産契約の条件などが記されている書面で、一般的には不動産売買契約書や賃貸借契約書などで兼ねられます。この37条書面も、従来、宅地建物取引士が買主(又は借主)や売主(又は貸主)など契約の当事者に書面で交付していましたが、今後は電子契約が可能です。

これまでは不動産取引は買主や売主だけでなく、管理会社や仲介会社、連帯保証人など、複数の当事者で書面をやり取りしていました。そのため、郵送などに時間がかかり、書面の作成に要する手間も少なくありませんでした。しかし今後は、電子署名サービスなどを利用し、賃貸や売買に関する手続きをワンストップで行うことが可能になり、不動産取引に伴う手間も大幅に削減されると予想されます。

おすすめ記事:電子契約サービスを使う5つのメリット

APAMANグループが電子化を推進。不動産DXは今後さらに加速へ

2022年5月のデジタル社会形成整備法の施行を見据え、現在、不動産業界では手続のオンライン化に向けた動きが活発化しています。例えば、賃貸仲介店舗「アパマンショップ」を展開するAPAMANグループは、2022年5月より順次、賃貸借契約および重要事項説明にドキュサインの電子署名を活用することを発表しました。これにより、同社ではペーパーレス化によるコスト削減や業務効率化、利便性向上などの効果を見込んでいます。

全国9万戸以上の管理物件と1,000店以上の直営・FC店舗を展開するAPAMANグループによるオンライン化の取り組みは、不動産業界のDXを大きく前進させるきっかけになるでしょう。

おすすめ記事:宅建業法の改正に伴う書面電子化のポイントを解説!

なお、ドキュサインでは不動産業界におけるデジタル化を積極的に支援しており、電子署名の導入実績やノウハウも数多く保有しています。具体的な活用法や導入事例については、お電話(03-4588-5476)またはメールにてお気軽にお問い合わせください。

ドキュサインの不動産業界向けソリューション →

出典:

電子署名を試してみませんか?Docusign eSignature の無料トライアルをご活用ください。

無料で試すお問い合わせ
Person smiling while presenting