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再生可能エネルギーとは?基礎知識から日本の現状、今後の見通しまで徹底解説

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現在、政府は「2050年までのカーボンニュートラル実現」を掲げ、積極的に再生可能エネルギーの導入に取り組んでいます。本記事では、再生可能エネルギーの種類やメリット・デメリットなどの基礎知識とともに、日本における再生可能エネルギーの現状と今後の見通しについて解説します。

目次

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太陽光パネルと風力タービン

現在、政府は「2050年までのカーボンニュートラル実現」を掲げ、積極的に再生可能エネルギーの導入に取り組んでいますが、現状はどうなっているのでしょうか。また、再生可能エネルギーにはどんな種類があり、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。本記事では、再生可能エネルギーの基礎知識とともに、政府資料などを参考に、日本における再生可能エネルギーの現状と今後の見通しについて解説します。

再生可能エネルギーとは?種類やメリット・デメリットを解説

再生可能エネルギーとは、太陽光や風力など、自然由来の力をエネルギー源にした電力のことです。温室効果ガスを排出せず、日本のように燃料資源に乏しい国においても国内生産が可能なことから、次世代型エネルギーとして期待を集めています。では、日本ではどのような種類の再生可能エネルギーが導入されているのでしょうか。それぞれのメリット・デメリットと併せて紹介します。

太陽光発電

太陽電池(半導体素子)に太陽光を当てることで電気を発生させる発電方法。日本で最も多く導入されている再生可能エネルギーであり、世界でも中国、ドイツなどと並び有数の導入実績を誇ります。未使用のスペースにも発電設備を設置できるメリットがありますが、発電出力が気候条件に左右されるというデメリットがあります(※1)。

風力発電

陸上や洋上に風車設備を設置し、風のエネルギーを電力に変換する発電方法です。欧米諸国に比べると導入量は少ないですが、2000年以降は増加傾向にあります。エネルギーの変換効率が高いのがメリットである一方、現状、日本では発電コストが高く、風車設置の地元調整などが難航することもあります(※2)。

バイオマス

動植物由来の生物資源を燃焼させたり、ガス化させたりして、エネルギー化する発電方法です。廃棄物を再利用できるため、循環型社会の実現に貢献します。しかし、資源の収集・運搬・管理にコストがかかるほか、発電設備も小規模分散型になりやすいというデメリットがあります(※3)。

水力発電

水の上下運動のエネルギーで水車を回転させ、電力に変換する発電方法です。水力発電施設としてはダムが一般的ですが、近年では、河川の流水などを利用した中小規模の水力発電設備の建設が活発化しています。天候などの自然条件に発電量が左右されにくいという利点がありますが、自然の奥地などに設備が建設されるため、開発コストが高くなりがちです(※4)。

地熱発電

地下の地熱エネルギーを電力に変換する発電方法です。主に、東北や九州を中心に発電設備が建設されています。日本の国土は火山帯に位置するため、エネルギーが枯渇する心配はありませんが、土地を利用するため、地権者や地元関係者などとの調整が難しい点がデメリットです(※5)。

日本の再生可能エネルギーの現状は?諸外国との比較

現在、世界の190を超える国・地域は、温室効果ガスの排出削減などを定めた国際的枠組みである「パリ協定」に基づいた取り組みを進めています。もちろん、日本も例外ではなく、「2050年までのカーボンニュートラル実現」を目指し、再生可能エネルギーの導入が進められています。

では現在、日本における再生可能エネルギーはどのような状況にあるのでしょうか。経済産業省によれば、2020年度時点における日本の再生可能エネルギーの発電比率は19.8%。つまり、日本で発電されている電力の約2割が再生可能エネルギーによるものです(※6)。

この割合は日本以外の先進国と比較するとやや低くはあるものの、2011年時点における発電比率10.4%と比較すると、約2倍に拡大しています。「諸外国に比べ、利用の割合は少ないが、着実に導入が拡大してきている」というのが、日本における再生可能エネルギーの現状といえるでしょう。さらに、政府は2030年度までに再生可能エネルギーの発電比率を36~38%に引き上げることを目標に掲げ、発電施設の整備などを進めています。

おすすめ記事:世界各国が推進するカーボンニュートラルとは?

カーボンニュートラル大競争時代に突入!企業は脱炭素化の検討を

2011年からの9年間で全電力に占める割合が倍増していることからもわかるように、再生可能エネルギーは急速に私たちに身近な存在になりつつあります。そのなかで、企業を取り巻く環境にも変化が見られます。

例えば、経済産業省は世界各国の再生可能エネルギーの導入加速を通じて「脱炭素社会に向けた大競争時代に突入」していると指摘しています(※7)。近年、世界中の金融機関がESG投資額を急増させ、国内外でサプライチェーンの脱炭素化が推進。これにより、業種や規模の大小に関わらず、あらゆる企業がカーボンニュートラル実現に向けた競争を迫られています。

事実、日本国内でも大企業を中心に再生可能エネルギーへの投資が進んでいます。具体的には、国内大手商社は再生可能エネルギーを含むエネルギー関連の事業に2030年度までに2兆円を投資すると発表しているほか、メガバンクなど9社が再生可能エネルギー関連の投資ファンド設立に向けて動き出すといった例もあります(※7)。

こうしたなかで、現在、脱炭素化に積極的ではない企業であっても、今後、なんらかの形で取り組みを迫られることがあるかもしれません。例えば、サプライチェーンのカーボンニュートラルが推進されるなかで、サプライヤーとなる中小企業に再生可能エネルギーの導入が求められることは十分に考えられます。また、近年、そうした際に活用できる制度やサービスの整備が進んでおり、企業が自社の需要に合わせて再生可能エネルギーを調達できる「オフサイトコーポレートPPA」なども拡大しています(※7)。まだ具体的に動き始めていない企業も、こうした社会の動きを注視しながら、身近なところから自社のGX(グリーン・トランスフォーメーション)を検討してみてはいかがでしょうか。

おすすめ記事:2024年度から増税?森林環境税が課税される背景、対象者や使い道を解説

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