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マイナンバーカードがデジタル化!?マイナンバー制度は社会をどう変えていくのか?

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2022年度中にマイナンバーカードの一部機能がスマートフォンで利用可能になるなど、マイナンバーカードの利用範囲拡大が進んでいます。本記事では、マイナンバー制度の目的を解説し、昨今のマイナンバーカードの利便性向上やデジタル化により、私たちの生活がどのように変わるのかを考察します。

目次

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デジタル庁の発足を受けて、ますます注目を集めるマイナンバー制度。2022年度には、マイナンバーカードの一部機能において、スマートフォンへの搭載も視野に入っており、本人確認の手段として利便性の向上が期待されています(※1)。そこで本記事では、総務省記事(※2)を要約する形でマイナンバー制度の目的について解説し、さらにマイナンバーカードがデジタル化されることで、私たちの生活がどのように変わるのかについて考察していきます。

マイナンバー制度の「3つの目的」

まずは、マイナンバー制度にはどのような意義や目的があるのかを確認しておきましょう。総務省は、マイナンバー制度について「行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤」と説明しています(※3)。つまり、マイナンバー制度は「行政の効率化」、「国民の利便性の向上」、「公平・公正な社会の実現」という3つの目的を達成するための制度と言えます。この目的は、さらに具体的に以下のように説明されています。

行政の効率化

マイナンバー制度により、行政機関や地方公共団体などにおけるさまざまな情報の照合、転記、入力が効率化され、各種手続きがスムーズになります。

国民の利便性の向上

税務手続きの際に課税証明書の添付書類が削減されるなど、マイナンバー制度によって添付書類の削減などが可能になり、行政手続きにおける国民の負担が軽減します。

公平・公正な社会の実現

マイナンバー制度により、社会保障などの不正受給を防げる一方で、きめ細やかな支援が可能になるなど、公平・公正な社会制度の運用が可能になります。

そして、こうしたマイナンバー制度による手続きをする際に、本人確認を行うためのカードがマイナンバーカードです(※4)。マイナンバーカードは、顔写真付きの身分証明書としての役割を果たすほか、裏面に設けられたICチップ内の電子証明書を用いれば、オンラインで本人確認を行うことができます。現在、このICチップを用いた本人確認により、コンビニエンスストアでの住民票受け取りや口座開設など、多くの手続きを行うことができます。

おすすめ記事:デジタル時代の本人確認「eKYC」とは?

マイナンバーカードの利用範囲が拡大検討されている理由

2021年9月、デジタル庁が設立され、主要な政策としてマイナンバー制度の拡充やマイナンバーカードの利用範囲拡大が挙げられています(※5)。

その背景には、特別定額給付金の支給の遅れがあります。2020年の特別定額給付金支給の際には、マイナンバーカードとスマートフォン(またはパソコンとカードリーダー/マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォン)を利用したオンライン申請が実施されましたが、マイナンバーカードの利便性や普及率の低さなどが要因となり、郵送による申請が多数を占めました。郵送による申請は、処理業務に時間を要するため、結果として給付金支給は全体として遅れをとることとなりました。

こうした問題を受けて、政府は緊急時においても迅速・確実な政府サービスを提供できるよう、マイナンバーカードの機能改善や利用範囲の拡大、電子決済サービスのポイント還元が受けられるマイナポイント制度の導入などを通じた普及促進の取り組み等を進めてきました(※6)。

デジタル社会の実現も視野に、利用範囲の拡大が進むマイナンバーカード

それでは、マイナンバーカードの機能が改善され、利用範囲が拡大されることにより、私たちの社会はどのように変わっていくのでしょうか。

近ごろ、その片鱗が徐々に現れ始めています。まずは、2021年10月からマイナンバーカードの健康保険証としての利用が本格開始されます(※7)。マイナンバーに関する個人専用のポータルサイトである「マイナポータル」などで申し込みを行えば、医療機関や薬局などを受診する際に、マイナンバーカードを健康保険証の代わりに利用することができます。また、2024年には運転免許証とマイナンバーカードの一体化も予定されており(※8)、従来、身分証明書として利用されてきた公的証明書がマイナンバーカードに統合されていくと見られています。

さらに将来的には、電子証明書などマイナンバーカードの機能をスマートフォンに搭載し、スマートフォンのみで行政手続きやオンライン上での本人確認が行える制度も検討されています。これにより、商取引や各種申請など、私たちの社会活動の多くがスマートフォン一台に集約されることになります。

また、これに併せて、5G(第5世代移動通信システム)を活用した高速情報通信インフラの整備や、高度なサイバーセキュリティ環境の構築も行われており(※9)、政府が目指す将来像である「誰一人取り残さないデジタル社会」の実現に向けた取り組みが着々と進んでいます。

政府は、目指すべきデジタル社会の姿を「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」と定義しています(※10)。マイナンバー制度は、それらのサービスの利便性向上していくための基盤となる役割を担っています。

新たな時代の本人確認ツール「マイナンバーカード」

2021年8月1日時点で、マイナンバーカードの普及率は36%(※11)となっています。近年、急速に普及が進んでいるものの、まだ半数に届いていません。しかし、今後の機能改善や利用範囲の拡大を考慮すると、マイナンバーカードは今後、ますます私たちの生活と密接に結びつき、普及が進んでいくと考えられます。

政府が「デジタル社会を構築するための基盤」と位置付けるマイナンバーカード。未来の快適かつ利便性の高いデジタル社会を支える、新たな時代の本人確認ツールとしての役割が期待されています。

最新版!マイナンバーカードの将来構想とは →

参考:

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