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今の時代にこそ必要な「ビジネスアジリティ」とは

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世の中が目まぐるしく変化する現代、「ビジネスアジリティ(Business Agility)」という言葉が注目を浴びています。「アジリティ」は俊敏性や機敏性と訳されますが、具体的にどのような意味があるのでしょうか。また、どのように身につけることができるのでしょうか。

目次

ビジネスアジリティの高いチームのミーティング風景

世の中が目まぐるしく変化する現代、「ビジネスアジリティ」という言葉が注目を浴びています。さまざまな予測不能なことが起こり、進むべき道が見えない時代だからこそ、ビジネスにおいて求められる能力です。

本記事では、この不確実な世の中を生き抜くために必要な「ビジネスアジリティ」の意味をわかりやすく解説し、さらにビジネスアジリティを身につけるためのヒントを紹介していきます。

VUCA時代に求められるビジネスアジリティ

時代は今、「VUCA(ブーカ)」と言われています。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったもので、「変化が激しく、予測不可能で、複雑、曖昧な状況」を表す言葉です。環境問題や感染症、サイバー攻撃──。まさに世界は「VUCAの時代」と言えるでしょう。あまりにもさまざまな出来事が起こり、将来を予測することはもちろん、明日さえ見えない時代を指します。

こうした中で、注目を集めているのが「ビジネスアジリティ」という概念です。ビジネスアジリティとは、この目まぐるしく変化する環境において、企業や組織が状況に合わせて素早く対応すること、またその能力を指します。コロナ禍に伴うテレワークへの移行も一つの例と言えるでしょう。

企業や組織は、ビジネスアジリティを身につけ、絶えず変化する環境に、常に柔軟に、そして素早く適応していくことが求められます。もちろん適応するだけでなく、その先には成長も必要になってきます。

おすすめ記事:VUCAとは?不確実性の時代に必要なスキルとデジタル活用

アジリティの意味は?スピード、クイックネスとの違いも解説

それでは、「ビジネスアジリティ」の「アジリティ」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。「アジリティ(agility)」は、日本語では俊敏性や機敏性、軽快さと訳されます。ビジネスの現場でもよく使われる「スピード(speed)」と同じような意味にも思えますが、「アジリティ」と「スピード」にはどのような違いがあるのでしょうか。

少し話がそれますが、スポーツの世界には「SAQトレーニング」と呼ばれる素早さを高める練習があります。SAQは「速さ」の概念を細分化したもので、Speed(スピード)、Agility(アジリティ)、Quickness(クイックネス)の頭文字をとっています。それぞれの意味は以下の通りです。

  • スピード:身体の重心を素早く移動する能力

  • アジリティ:身体を素早く正確にコントロールする能力

  • クイックネス:瞬間的に反応し素早く動く能力

どのトレーニングも素早さを高めるためのものですが、スピード、アジリティ、クイックネスは別物であることがわかります。アジリティは、単に素早さを高めるのではなく、正確に素早くコントロールする能力です。これをビジネスに当てはめるなら、環境に素早く、的確に対応し、組織やビジネスをコントロールするということになります。

また、日本でも取り入れる企業が増えつつある「アジャイル開発」。IT系、ソフトウェア開発系の仕事に従事している方はよく耳にする言葉かもしれません。この「アジャイル(agile)」という言葉はアジリティの名詞形です。アジャイル開発は、単に開発のスピードを高めるのではなく、途中で仕様の変更や追加があっても対応できるように、大まかな仕様のもと、フェーズを細かく分けて設計から実装、テスト、修正を繰り返して開発を進めていきます。顧客からの要望や環境の変化に即応しながら開発を行うことがアジャイル開発であり、アジャイルの意味そのものになります。

ビジネスアジリティを身につけるために

目まぐるしく変化する環境に、常に、柔軟に、そして素早く適応するといっても、どうすればビジネスアジリティを身につけられるのでしょうか。これは業種・業態、企業や組織にもよりますが、まずは「変化する環境を見極めること」が重要であると言えるでしょう。そして見極めた環境に素早く適応するための組織や仕組みが必要となります。デジタル化やクラウド化、働き方改革といった取り組みがビジネスを効率化して、変化する環境に対応できる組織をつくり、それがビジネスアジリティとなるのです。

では、「デジタル化」を例に、ビジネスアジリティを考えてみましょう。紙ベースの契約書の場合、印刷・製本から回覧、承認、署名・捺印、郵送、ファイリングまで様々なプロセスを経る必要があり、手間と時間がかかります。契約の内容や更新時期などを確認する際は、1枚1枚手作業で契約書を探さなくてはなりません。しかし、電子署名を活用してデジタル化することで、契約プロセスを簡略化し、契約締結までの期間を短縮することができます。変化する顧客や従業員のニーズに対応し、利便性の向上にもつながります。

また、「クラウド化」についてはどうでしょうか。インフラをオンプレミスからクラウドへ移行することで、環境の変化に即応できるビジネス基盤を構築します。これにより機器の調達を待つことなく、状況に応じてインフラを素早く拡張・縮退することができます。

ビジネスアジリティを身につけるには、ビジネスの効率化や柔軟性の向上を目指すための仕組みや基盤づくりから始めるのも一つの方法です。アジリティ向上への取り組みは、VUCAの時代を乗り越え、さらにビジネスを成長させるカギとなるでしょう。

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